スクールカウンセラーとは?役割・資格・ソーシャルワーカーとの違いを解説

スクールカウンセラーは子どもの悩みに寄り添う大切な仕事です。しかし、学生時代にスクールカウンセラーと話したことがある人は少ないかもしれません。そのため「スクールカウンセラーってどんな役割なんだろう?」と疑問を持つ人も多いでしょう。そこで本記事では、スクールカウンセラーの役割や仕事内容、資格についてお伝えしていきます。

こちらを見る金髪の少年
klimkinによるPixabayからの画像
広告

しんきゃり
LINE公式アカウントはじめました!
 

・記事の更新
・セミナー、相談会など
 

の最新情報をお届けします。
「こんな記事が読みたい」などのリクエストも大歓迎!
 

友だち追加

スクールカウンセラーの役割とは?

スクールカウンセラーの仕事内容は、「生徒の悩みに寄り添う」というイメージがあるかもしれません。しかし、実際はそれだけではありません。以下のような仕事を行います。

仕事内容

スクールカウンセラーの最も重要な役割は、学校内でのカウンセリングです。カウンセリングとは、相談者が一人では解決できない不安や悩みに寄り添うことです。相談者とともに問題の解決策を発見し、実行できるようにサポートしていきます。

  • 生徒のカウンセリング
  • 保護者の助言・援助
  • 教職員の助言・援助
  • 研修等でカウンセリングについての講義を行う

スクールカウンセラーは生徒のカウンセリングだけでなく、保護者や教職員の悩みを聞き、助言を行うことがあります。特に、保護者は子どもの不登校や問題行動に対して深刻に悩み、カウンセリングを希望する人が多いです。また、子どもは学校に行けないため、保護者だけで相談しに来るというケースも少なくありません。

人前で話すことはないイメージのスクールカウンセラーですが、夏休みや冬休みなど子どもの長期休暇の際には担当学校の教職員向けにカウンセリングやストレス、人権など心理についての講義を担当させられる学校もあります。LGBTQや不登校など時代によって対応が変わるものがたくさんあり、カウンセラーの専門知識が求められているのです。教員は忙しく、意外と最新の情報に疎いこともあるため、教職員の価値観を刷新するとても大切な時間です。

大変なこと

スクールカウンセラーは、子どもを支えるやりがいのある仕事ですが、大変な面もあります。

子どもが悩みを話してくれなかったり、子どもの悩みが一向に解決に向かわなかったりするとやりきれない気持ちになることもあります。あまり感情移入してしまうと自分自身も精神的に沈みがちになってしまうため、自分ができることと相手の課題を切り離して考えることが大切です。

とはいえ、子どものことについて悩むのはスクールカウンセラーのやりがいでもあるため、受け入れられるでしょう。

元教員である筆者が現場でスクールカウンセラーを見て大変そうだと感じたのは、担任や学年の教員とのコミュニケーションです。スクールカウンセラーは職員室に滞在する時間が短く、教員と話す時間もあまりありません。そのため、信頼関係を築くのが難しいです。教員とスクールカウンセラーの意見が分かれることもあります。その場合には子どものことを長く見ている教員の意見が優先されやすいため、ふがいなさを感じるかもしれません。

スクールカウンセラーに向いている人

スクールカウンセラーの仕事は、基本的に人の悩みを聞き、解決のための支援をすることです。相談者が悩みを打ち明けられるような人でなければなりません。そのため、スクールカウンセラーは以下のような人が向いているでしょう。

  • 人の話を聞くのが好きな人
  • 相手の気持ちを考えることができる人
  • 秘密や約束を守るなど誠実で信頼される人

「この人になら他人には知られたくないことも話せる!」と思えるような人がスクールカウンセラーになると児童生徒や保護者も安心できるでしょう。家庭の事情や友人関係・性の問題などは恥ずかしさもあり、あまり人には話せないからです。優しい雰囲気のスクールカウンセラーが多い印象です。

スクールカウンセラーになるには?

小学校廊下 職員室
BANANA18さんによる写真ACからの写真

スクールカウンセラーになるためには、決まった道のりがありません。大学で教員免許状を取得して、教員採用試験に合格して職に就く教員のように「決まったルート」はないのです。しかし、スクールカウンセラーとして働くには文部科学省が定める以下の資格を有していなければなりません。

  • 公認心理師
  • 臨床心理士
  • 精神科医
  • 児童生徒の心理について専門知識・経験をもつ大学の教授や准教授など

以上の条件を満たすカウンセラーだけでは人材不足になってしまうこともあり、スクールカウンセラーの一部には「スクールカウンセラーに準ずる者」の採用も行っています。「スクールカウンセラーに準ずる者」の条件は文部科学省のサイトに以下のように記載されています。

(1)大学院修士課程を修了した者で、心理臨床業務又は児童生徒を対象とした相談業務について、1年以上の経験を有する者
(2)大学若しくは短期大学を卒業した者で、心理臨床業務又は児童生徒を対象とした相談業務について、5年以上の経験を有する者
(3)医師で、心理臨床業務又は児童生徒を対象とした相談業務について、1年以上の経験を有する者
(4)都道府県又は指定都市が上記の各者と同等以上の知識及び経験を有すると認めた者

文部科学省 スクールカウンセラー等活用事業実施要領より

また、臨床発達心理士学校心理士の資格を有し、小中学校でカウンセリングの経験があれば応募可能な地域もあります。

まずは、自分の住んでいる地域がどのような条件でスクールカウンセラーを募集しているか調べてみましょう。「スクールカウンセラー 〇〇県 募集」などと検索したら情報が公開されているかもしれません。

スクールソーシャルワーカーとの違い

スクールカウンセラーとともに学校で生徒が抱える問題に寄り添うスクールソーシャルワーカー。この2つの仕事は「どう違うの?」という疑問を持たれがちです。そこで、スクールソーシャルワーカーとの違いをお伝えしていきます。

スクールソーシャルワーカーとは

子どもが問題行動を起こす時、その裏には親や家庭などの事情が隠れていることが多いです。そのような子ども本人にはどうしようもない問題を解決することがスクールソーシャルワーカーの仕事です。

子どもが必要としている企業や公共施設などの関係機関と連携を取り、解決に向けて動きます。たとえば、金銭的に困っている家庭であれば奨学金の申請を手伝ったり、子どもが虐待をされている疑いがあれば一時保護の措置を取ったりすることもあります。「ソーシャル」という名がついている通り、社会的な側面から問題解決に臨むのがスクールソーシャルワーカーの仕事なのです。

スクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカーの違い

スクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカーの違いは、スクールカウンセラーは子どもの「心」の問題を解決し、スクールソーシャルワーカーは子どもの「環境」の問題を解決します。

 スクールカウンセラースクールソーシャルワーカー
専門領域環境
資格臨床心理士 精神科医 臨床発達心理士社会福祉士 精神保健福祉士
表は筆者作成

スクールカウンセラーは学校に欠かせない仕事

学校の校舎
たくあんとくもりさんによる写真ACからの写真

スクールカウンセラーは学校に欠かせない存在です。学校を卒業した後「スクールカウンセラーの先生がいたから私はやっていけた」という言葉を発する子どももいます。たくさんの人の心を温め、感謝される仕事なのです。

この記事を書いた人
関目グミ

「学ぶこと」が大好きなフリーライター。「悩みを抱えている子どもを支えたい」との思いから心理学を勉強し、公立中学校の教師として勤めた過去を持つ。大学では哲学を専攻し、卒業論文で学部内最優秀賞を受賞した。

関目グミをフォローする

しんきゃり
LINE公式アカウントはじめました!
 

・記事の更新
・セミナー、相談会など
 

の最新情報をお届けします。
「こんな記事が読みたい」などのリクエストも大歓迎!

友だち追加

お仕事コラム