心理学の魅力とは?知りたいのは「人の心」だけじゃない

「心理学は何をする学問なのか?」一見簡単そうな問いですが、本格的に学びたいのであれば良く理解したほうがよいでしょう。研究対象を何とするかによって、具体的な内容も変わってくるからです。他の学問との比較を交えて、心理学が明らかにしようとしているテーマについてお伝えします。

本を開く学生さん
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心理学は何を知ろうとしているのか

「学問とは何か?」との問いへの答えには、いろいろな考え方があるでしょう。ここでは「ある分野の体系的な知識や法則性を積み重ねて行くことである」としておきます。簡単に述べると、「知られていないことを追求し続けること」ともいえます。

心理学が知ろうとしているのは、文字通り「心の仕組み」です。内面的な心の動きだけではなく、対象の行動を観察していくこともあります。心は目に見えるものではなく、外部に現れるものを測定しなければ、知識として積み重ねていくことはできないからです。人間だけではなく動物を研究の対象とすることもあります。

心理学は「人や動物における心の動きや行動の法則性を明らかにしようとする学問」といえます。

さまざまな学問と関わる心理学

人間の心と行動といえば壮大なテーマを含んだ心理学は、多くの学問と密接に関わっています。例えば、統計学の因子分析という手法を発展させたのは、人の性格特性を探ろうとした性格心理学です。この手法は医学研究やマーケティングなどにも応用されています。

社会学との関連もよく言及されます。両者は、人間の行動が持つ意味を研究している点では共通しているといえるでしょう。違いは心理学の対象があくまでも個人であることに対し、社会学は集団行動の分析に重きを置く点です。

医学と臨床心理学の関わりも重要です。それを訴えるかのように、国家資格である公認心理師の受験資格を得るためのカリキュラムには医学が含まれています。精神障害の対応には不可欠です。

他にも最近では哲学や経済学、歴史学などにも心理学的手法を取り入れることが見られます。これからも隣接する学問と相互的に発展する機会が増えていくでしょう。

「心理学と哲学の違い」に関する記事はこちら

心理学をさらに細かく分けると

心理学の周囲を見渡したところで、次は中身を見てみましょう。経済学は、大きくマクロ経済学とミクロ経済学に分けられます。同じように、心理学にもさまざまな分類があります。明確な線引きは難しく、分類すること自体に意味がないという人もいるでしょう。しかし実際に大学などで強してみると、専門分野ごとに研究対象に大きな違いがあるのがわかります。

まずは経済学よろしく、大きく2つに分けてみましょう。基礎心理学と応用心理学です。基礎心理学の基礎とは、初心者向けということではありません。人間や動物の心理に関する一般法則を明らかにしようとするものです。

応用心理学は、基礎心理学で明らかになった知見を活かし、社会に役立てようとするものです。
さらに次のように細分化できます。詳しくは個別の記事で解説します。

基礎心理

認知心理学、発達心理学、社会心理学、性格心理学など

応用心理

臨床心理学教育心理、健康心理学、犯罪心理学など

基礎心理学は、実験や統計的解析法など、数学的素養が必要な部分が多く、文系の初学者にとっては第一の関門になることがあります。これから大学などで学問としての心理学を学ぼうとする人に、まず覚悟していただきたいところです。

基礎なくしては応用はありません。たとえ役に立つ応用技術を身につけたとしても、その基本的な考え方や出自がわからなければ、適した場面で使うことは難しいでしょう。

他にも分類の仕方かありますが、「心理学を実験系と臨床系2つに分類……」という記事で紹介します。

人の心と行動を追求するということ

このサイトは心理学を活かせる仕事につきたい人への情報発信を目的としていますから、現実的な話について多く書いています。しかしそもそもこの分野に興味を持ったきっかけは、単純に面白そうだからという人が多いのではないでしょうか。

そうです。面白いのです。人間行動の根本原理を知るようで、とても奥が深い。定説を生んだある研究から、数十年後に再実験が行われ、くつがえることもあります。この学問の魅力は、「簡単そうで難しい」ことではないでしょうか。

心理学の歴史は浅く、まだまだ発展途上である部分は多いです。これから研究者を目指す人にとっては、活躍できるフィールドはとても広いといえます。

もちろん最初からカウンセラーになりたいという人もいるでしょう。そういった人が楽しんで学んでいかれることをお祈りします。

心理学は幅広く奥深い魅力的な学問

心理学は心と行動の法則性を知ろうとする学問です。社会学や医学など文系・理系問わず幅広い学問領域とつながりがあり、非常に間口が広いといえます。大きく分けて基礎心理学と応用心理学の2つに分類でき、それぞれ研究や社会に役立てられています。人の心という、一見簡単そうでとても難しいことをテーマにしている奥深さが魅力のひとつです。

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この記事を書いた人
しんきゃり編集部

心理学やカウンセリングに関する仕事の実態と魅力を伝えることをモットーに、情報発信していきます。心理学科卒のライター、書籍編集者、産業カウンセラーなどが在籍。

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